国際交流ファシリテーター(旧 国際交流インストラクター)活動ブログ |
2月5日(水)
@新潟県立五泉高等学校 対象:2年生 各80名程度 ワークショップタイトル: ①『事実はいつもひとつじゃない!』 (世界の現実チーム)、 ②『これからの<不平等>の話をしよう ~「性別」から考えるアンバランスな世界~』 (世界の不平等チーム)、 ③『「多文化共生」はもう始まっている ~「共生」ってなんだろう?~』 (異文化理解チーム) -①『事実はいつもひとつじゃない!』- こんにちは。現実チーム4年の石井太一郎です。 2月5日、五泉高校の2年生80人に対して90分WSを行ってきました。その感想を以下の通り報告いたします。 私たちはこれまで<事実はいつも1つじゃない>というテーマのもと、メディアの性質や情報の理解に関するWSを行なってきました。 そして今回の目的は「物事を多面的に見る意義を気づかせる」というものを設定しました。新聞やニュースは時間や文字数の制限上、およそ9割の情報を削っています。この性質を展開のゲームで理解してもらい、その後の流れで、“事実は報じられる1つとは限らず、多面的に見る必要がある”というものを気づかせる運びです。 ![]() IBは数集めゲームをしました。人数が多かったため非常に苦労しましたが、担当柄沢の的確な指示で効率的に動かすことができました。生徒間のコミュニケーションもこの部分である程度促すことが出来たと思います。 展開①では「記者体験ゲーム」というものをしました。取材から記事にするまでを生徒に体験してもらうというもので、上記で述べた新聞の性質理解をリアルに感じ取ってもらうワークです。大体の生徒は積極的に動いてくれましたが、“何を聞けばいいか分からない”、“何をすればいいか分からない”という生徒がちらほら見えた事から、説明の点で至らない部分があったのだと思います。ただ、ある程度の情報は全体的に取得しており、最低限のねらいは達成できたものと感じました。 展開②では記者体験ゲームの振り返りをしました。この部分で新聞の性質に気づかせるねらいです。当日は予想以上に、“新聞を作るにあたってたくさんの情報を削っている”、“いろいろな目線があった”などの核心をついた言葉が発せられ、私たちの思惑は事実上成功したと感じました。しかしながら、ここでは「やってみての感想」という漠然な問い立てをしてしまったので、生徒たちからすれば非常に分かりにくかったと思います。この点は次回以降改善する予定です。まとめでは主に「新聞はおよそ9割の情報を削っている」「なので情報は多面的に見なければならない」ということを話し、また日中や日韓における領土問題を例に出しました。本当に少しですが国際的な要素は入れることが出来たので、国際的な問題性を絡めたWSにはなったと思います。 五泉高校の皆さんに積極的に考えてもらえたため、このWSは非常によいものとなりました。ぜひ今後もこのことを頭に置いてもらえればと思います。ありがとうございました。 また、横尾さんをはじめメンバーのスムーズな働きのおかげでWSを成立させることができました。みなさんありがとうございました。 今回時間が10分程度伸びてしまったので、次回以降、時間管理・調整を心掛けて行きたいと思います。 byインストラクターいしいたいちろう ●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○● -②『これからの<不平等>の話をしよう』- こんにちは。 不平等チームの中山です。 私たちのチームは世界の男女間賃金格差についてのワークショップを行うため、貿易ゲームをしました。 当日まで参加生徒の男女比が分からないという状況でしたが、ほぼ半々の人数ので、生徒たちもスムーズに動いてくれたので良かったです。 始めにアイスブレイクとしてウインクキラーを行いましたが、机の配置により歩きづらそうだったので、臨機応変に違うアイスブレイクを取り入れても良かったと思います。 ![]() ![]() 今回の貿易ゲームは男女の賃金格差を出すために、男女で異なった型の価格表を封筒の中に入れ、またマーケットも男性側、女性側に分けました。格差は起こりましたが、ワークショップ全体の時間配分がうまくいかず、生徒たちに「与えられたものは何を表していたか?」を考えてもらう時間が少ししかとれませんでした。まとめの時間も少なくなってしまい、現実世界との繋がりの説明が不十分だったので、生徒たちに不満だけが残ってしまった印象です。 ワークショップの目的は途中(原因を探る)まではできましたが、最後の解決策を見出すことまではできませんでした。次回の派遣に向けて今回浮かび上がった問題を改善し、より良いワークショップをしたいと思います。 byインストラクターなかやま ●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○●○●●○●○●○● -③『「多文化共生」はもう始まっている』- 異文化理解チームの4年生の佐藤衣里子です。 2月5日、五泉高校80名の生徒さんを対象にWSを行いました。その感想を報告します。 WSタイトルは、「多文化共生はもう始まっている~共生ってなんだろう~」です。 本テーマは「異文化の中で違和感を感じたとき、相手の当たり前と思っている文化に気づき、その背景を知り、納得して歩み寄ることができるようになる」を目的としました。 目的を達成させるために前半では、まず文化とはなにかイメージしてもらい、全体で共有しました。ですが、問いかけの方法を変えたほうがいいと思いました。文化といえば?と言ってしまうと、抽象的で考えにくいので、もはや、「多文化」とはなんだろう?と問いかけ、それから文化を考えたほうがわかりやすいのかと思いました。 また、アイスブレーキングが短く、チーム内の緊張と恥ずかしさをあまりほどけさせてあげることができなかったことが反省点です。なので、前半は「考える」という態勢に入りづらかったのかと思います。 後半では、多文化共生の共生について考えていきました。 共生とはどういうことなのかまずイメージしてもらい全体で共有しました。 誰と共生しているのか、自分が周りと共生できているのかを問いかけると、家族、友達、価値観の違う人と共生していると思うが、共生はできてない部分もある。という意見が多かったです。 それから、共生について深く理解するためにヒジャブを題材にしたワークを行いました。 ヒジャブやイスラム教の解説などはパワーポイントを用いましたが前回の派遣より、解説をわかりやすく簡潔にしました。また、ワーク中にでてくるセリフと解説を打ち込んだものをチームに配り、前回の派遣より道具を多く工夫したことで何度も見直すことができグループワークに生かすことができました。 活動後の感想では、ヒジャブをつけた少女のように、自分がこだわるものを否定されたら悲しい、差別をしてはいけないと、少女の気持ちになって考えてくれたり、なぜ、少女はヒジャブにそこまでこだわるのか?という反応もありました。 なので、ヒジャブを被る文化の背景をもう少し詳しく解説する必要があったと思います。 最後は衝突が起きたその後の予想をしてもらい、衝突から共生へのステップを考えていきました。 共生への具体的な方法として、笑顔で接する、ヒジャブについて学ぶ機会をつくる、ヒジャブを素敵だねと褒める、ヒジャブを異文化として考えない、などとても大切な意見が多くでてきました。 違う価値観、文化を持った人とでも歩み寄ること大切だということに気づいてもらえたのかなと思います。異文化理解チームは生徒に気を配り、一人一人と仲良く、打ち解けるのが上手なので意見を深く掘り下げていっていました。 異文化理解チームの構成はインストラクター初経験の一年生、二年生が、ほとんどで構成されていますが初経験とは思えないくらい堂々としていて同じ目線で生徒と向き合っています。インストラクター4年経験者のわたしよりも本当に上手です。 今後の派遣もこのチームの長所を生かしていければいいですね。 共生という難しいテーマにも関わらず、五泉高校の生徒さんは積極的に考えてくれました。ありがとうございました。内容は難しいものでしたが今回で共生を考えるきっかけとなってくれていたら嬉しいです。 再来週の派遣も反省点を生かし各々のチームも全力で頑張りましょう! byインストラクターさとうえりこ
by iuip-nuis
| 2014-02-05 14:10
| ワークショップ派遣報告
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