2010年 07月 02日
劇団カタコンベの戸中井三太さんよりコミュニケーションのための発声トレーニングを受けました
発声練習と聞くと声の出し方や滑舌の訓練を連想しますが、今回の発声練習はそれとは違いました。戸中井さんに教えてもらったのは、言葉や思いを相手に届けること。
確かに、いくらハキハキと大きな声で話せても、相手に届かなければ全く意味がないものになってしまいます。この発声練習はそのことについて気づかされるものでした。
主な内容は…
①
全員で円を作り、隣の人と目を合わせ、その人が手を叩いたら、自分ももう片側の隣の人に同じことしていく、ということ。それを何週か行いました。
その次には手を叩くときに「はい!」と掛け声をプラスしたり、そのスピードを上げていったり、逆周りでやってみたり…など、段階的にやることが増えていきました。

特に難しかったのが、手を叩き視線を飛ばす相手を隣の人ではなく、
自分より離れた人でもOKというルールになったときです。
相手が自分に視線を送っているのか、それとも隣の人に送っているのか。
自分が視線を送ったときに相手に伝わるかどうかなど、伝えることばかりに必死になってテンポやスピードが置き去りになってしまいました。
②
手で器の形を作って、そこに存在しない水を渡していく、エア水汲みリレー。
この練習のときは、水を渡す相手も、受け取る相手も、どちらもそこにない水をあるように思うようにしなければいけませんでした。
水が存在しているというイメージを持ったまま受け取り、渡す。
それだけの動作なのですが、30人ほどの人数で実際に行うにはそれなりの緊張感を要するものだと思いました。

●そ~っと こぼさないように…●
相手に気持ちを送る練習をし終わったあと、ガチガチだった自分の緊張がほぐれているのを感じました。この練習で一体感を味わえたからだと思います。
③
グループを作り、即席で劇をしました。即興(エチュード)です。
「学食」というテーマに基づいて3分ほどの劇をしたのですが、その際に「練習すればするほどイメージが固まってしまう。常に新鮮さを取り入れるように」という言葉が印象に残りました。
この劇では、例え台詞が日本語でなくとも、伝えよう受け取ろうという姿勢があれば相手に伝わるんだということを感じることができました。

●ここはいつもの学食…の設定 和気あいあいです●
④
相手が読んだ文章を記憶し、同様に言う。
きたやまようこさんの『なかよし取扱説明書』という本の中の文章を相手に心をこめて読み届け、それを受け取った相手が記憶し、同じように言う。
正しく伝えること、それを受け取り記憶して言うことはなかなか難しいです。
これも、伝えようとする側、受け取ろうとする側の真剣なやりとりが大切です。
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今回行った練習は、全てWSに繋げることができる内容でした。
教えていただいたことを自分たちのWSに上手く落とし込めたらいいなと思いました。
BY インストラクター どーまえ